”やすのたき”と読みます。森吉山から流れ出す、中ノ又渓谷の上流部に位置します。上段60m、下段30mの二段構えの滝で「日本の滝100選」に選ばれています。
この滝にはヤスと言う女性の悲しい恋の伝説があり、物語の詳細は北秋田市のHPに「阿仁町史」の文面が丸ごと掲載されていますのでそちらをご覧下さい。
 

地元に住んでいるのに(住んでいるからこそなのか?)今回初めての「安の滝」です。おおよそ「阿仁の森 ぶなホテル」に携わらなければ行く機会は無かったでしょう。
紅葉真っ只中であればもっと良かったのですが、最盛期をやや過ぎたとは言えかなり綺麗でした。悪路のこの山奥を観光客が押し寄せるのもうなずけます。
特に説明も不要でしょうからコメントは最小限にして写真をご覧下さい。

 

下段の滝です。10時半頃になると滝の上部に陽が差し込んできます。手前のミネカエデがとても綺麗でした。





12時半頃になると上段の滝にも陽が差し込んみ、下段の滝にはやがて虹が架かり出します。虹は時間を追うごとに上へと昇っていきます。






残念ながら高い位置の紅葉は見頃を過ぎてしまっていますが、最盛期の頃はさぞ綺麗だったことでしょう。


上段の滝の展望所へ移動しました。岸壁の紅葉はまばらですが、頭上のミネカエデが綺麗でした。


待つこと1時間程、午後2時半頃上段の滝にも虹が架かり出しました。




今回は滝壺へは行きませんでしたが、上段の滝を堪能し下段の展望所へ戻ります。戻り途中の坂道から上下の滝を撮影。



下段の展望所の少し上の位置から。下段の滝は木々に覆い隠されよく見えません。



当日の天気予報は早朝のみ晴で日中は曇りでした。曇り空なら光線状態は時間帯を気にすることもないので早朝から出発し、午前中で切り上げる予定でした。もっとも、アクセス道路が悪路で狭いので対向車とのすれ違いがいやなので早めに動いたというのが本音なのですが。(光線の状態を考えると午後の出発の方が効率的です)
ちょっと記憶が曖昧ですが、8時半頃に滝の駐車場到着。あらビックリ、既に車が3台駐まっていました。
初見なのでロケハンも兼ね、辺りをキョロキョロしながら帰路の撮影場所を探しながらも、ひたすら2km程を登りました。最初の1.5km程は沢づたいで多少のアップダウンはあるものの概ね緩やかな登り勾配、やがて遠方に滝が見えた辺りからの残りは急坂の連続です。パンフレット等で紹介されているとおりの所要時間、やや早めの40分で下段の滝の展望所到着。
まぁ、まだ9時を少し過ぎた時間帯だし、紅葉もやや期を逃した感のある平日、他に人がやってくる訳でもなく・・・。まだ青空は健在で滝に陽が当たるまで撮影は待機の大休止を決めました。
到着後30分ほどは、先に駐まっていた車の方でしょう、私を含めて4人だけ。(1人は登る途中ですれ違いました)時間が経つと、来るは来るはの満員御礼。昼頃を過ぎてもひっきりなしに登ってきます。あらためてこの滝の知名度を知らされました。あの悪路をひるむことなく良くおいで下さいました。駐車場は昼頃で満車となったそうです。
天気予想をあざ笑うようにいつになっても快晴。切り上げた予定もどこ吹く風、結局大滝に虹が出るまで粘り、気が付けば夕方の3時半。沢には影が落とし往路のロケハンは無駄に。(結果的に往路に撮影しながら登った方が良かった orz )まぁ、この辺は次回の来訪の楽しみのために。
そう言えば帰路で道路から見た沢の対岸のブナ林の紅葉がとても綺麗でした。もう夕闇も迫っていて、撮影の意欲もなく、気持ちとしては一刻もこの悪路から脱出したい一心、ここも次回機会があったら撮ってみたい場所です。

 

アクセス

国道105号線、阿仁合方面から角館方面へ向かう場合、比立内駅近くの「道の駅 あに」を目指して下さい。(逆方向からでも目印は「道の駅 あに」です)
道の駅を過ぎ、橋を渡ってすぐ(トンネルの手前)を左折し打当温泉(うっとうおんせん)を目指します。県道308号線は一本道ですので道なり間もなく打当温泉が見えてくるでしょう。国道分岐から10分程です。

この先、打当集落を過ぎると間もなく道は1車線へとなります。傷んではいますが舗装道で、待避所が頻繁にありますので車のすれ違いはこの待避所か、幅員が広くなっているカーブで行います。打当温泉から約10分程で、安の滝と玉川方面への分岐につきます。
分岐には安の滝への看板があります。正面の砂利道が安と滝への道、右折し橋を渡る舗装道が幸兵衛滝、玉川方面です。

一車線の砂利道は、凹凸が激しく急な坂道になります。直線部分では車のすれ違いはほぼ不可能で、待避所がほとんどありません。このため、幅員が広くなっているカーブを利用して離合します。直線部分で対向車が見えたらどちらかがカーブまで戻らなければなりませんので覚悟して下さい。無理にすれ違おうとすると路肩のぬかるみにはまったり、最悪崖下に転落という事態になりかねません。無理なすれ違いは控えて下さい。速度は10〜20km/h程度ですので、分岐から登山道入り口駐車場まで20分程かかります。

駐車場は30台強駐められますが、行楽シーズンには路駐も見られるとのことです。誉められたことではありませんが、出来るだけ通行の妨げにならないようお願いします。駐車場には休憩施設がありトイレが設置されています。

滝への登山道入り口は、休憩施設の裏側付近、沢へ下りている道です。(林道ではありませんのでご注意)
登山道は約2km程あり、しばらくは緩やかな勾配ですが、残りの400m程、正面に遠方に滝が見えた辺りから勾配がかなり急になります。駐車場から下の滝の展望所までは40分程度でたどり着けます。更に上の滝の展望所には急坂を10分程登ります。ここから5分ほどで滝壺まで下りることが出来ます。


出典:goo地図(加筆)




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